我が家でよく流す音楽たち。とても好きなものばかりです。
※ここで紹介しているアルバムは、CDとダウン宇ロードによるものです。
=minoのセレクトした音楽   =sumiのセレクトした音楽

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The Girl From Paramaribo
 The Girl From Paramaribo / Berry Lipman
 パラマリボの娘 / ベリー・リップマン

ドイツのバート・バカラックとの異名を持つメロディ・メーカー、ベリー・リップマン。すでに80才を越えていらっしゃる方だそうな(2007年現在)。このアルバム、全編男女混成によるコーラスが際立ったとてもポップな内容です! ドイツ語で歌ってるらしいのですが、どうしても英語にしか聞こえない。そのくらいクセがなく、すんなり耳に入ってきます。
 アルバムタイトルにもなっている〈パラマリボの娘〉はボサノヴァの名曲〈イパネマの娘〉に対抗して作ったとか…。 そうしたエピソードから、ブラジル音楽をベースにしているのかと思って聴きましたが、ブラジル音楽的なアプローチは特に感じられず(笑)。〈パラマリボの娘〉という曲ををはじめ、どの曲も軽快軽妙!一貫してポップで楽しい曲ばかり。ユーモアがあり、温もりがあり、 なんとなく大人のお茶目さのようなものを感じます。楽しいアルバムなので、聴いていると妙にワクワクしてきて、思わずお出掛けしたくなるような・・・。そんな一枚です。


シェルブールの雨傘  
 Les parapluies de Cherbourg
 シェルブールの雨傘 / サウンドトラック

映画「シェルブールの雨傘」のサントラ。カトリーヌ・ドゥヌーブとシェルブールの町並みの美しさが印象的だった映画。物語の結末はわたし的には…でしたが。セリフがすべて歌になっている映画だったので、このCDは映像の音声のみを抜きだしたような作り。聴くたびに映画のシーンが頭に浮かびます。


リバー・ダンス
 River Dance / Bill Whelan
 
リバー・ダンス / ビル・ウィーラン

映画「リバーダンス」のサントラです。この映画は華麗なアイリッシュ・ダンスの舞台をドキュメンタリー風の映画に仕立てたもので、アイリッシュダンスを一躍世界に知らしめました。華麗なステップで踊る映像は感動的でした。ダンスだけではなく、音楽も素晴らしいんです。


ビューティフル・ホライゾン
 Beautiful Horizon / Minaswing
 
ビューティフル ホライゾン / ミナスウィング

ブラジル人が2人、日本人が3人、アメリカ人が1人による異人種混合グループという、珍しいスタイルのminaswing。参加ミュージシャンは全員、国内外で認められている実力派ばかりです。1stアルバム〈beautiful horizon〉 は日本語だと「美しき地平線」という意味ですが、ブラジルのミナスジェライスという土地の別 称でもあるそうです。そのミナス地方の音楽をベースに、オリジナリティー溢れた味付けをしているアルバムです。アレンジも洗練されていてセンスの良さを感じます。本来の6人による編成に加え、曲によってストリングスを入れるなど、ヴァラエティーに富んだ内容にも驚きます。言語も人種も違う人間が織りなす音だからでしょうか、スケール感の大きさがあります。驚きと楽しさと感動が詰まっていて、 聴きこむほどに味わいが増すアルバムです。


 Mineral / Minaswing
 
ミネラル / ミナスウィング

ブラジルのミナスジェライス地方の音楽をベースにしているミナスウィング。前作Beautiful Horizonはミナス色の強い内容でしたが、このアルバムでは 、そのカラーを保ちつつも、さらにバラエティーに富んでます。ミナスウィングの凄いところは、「柔軟」なところ。新しい要素を積極的に取り入れて、自分たち流に料理するというか、換言すれば「オンリー・ワン」的なことを楽しみながら体現しているところだと想います。ブラジルの音楽要素を核にしつつも、日本語の歌詞を入れたり、ラップなど実験的な試みもあったり、ふんだんなアイディアが随所に見られます。メンバーそれぞれの引き出しの多さと、その技量 の高さに改めて驚かされます。全編にアクティブな感じを与えるアルバム! 楽しい! こうしたアルバムが日本発でリリースされたことを、日本人として誇りに想います。音楽史に銘記するべきアルバムです。


イヴァン・リンス
 Nos Dias De Hoje / Ivan Lins

ブラジルのミュージシャン、イヴァン・リンス。コンポーザーとしても名高く、世界中で彼の曲が取り上げられているので、イヴァンを知らない人もそのメロディは知らず耳にしているかもしれません。78年 に出されたこのアルバムは、♪Bandeira Do Divinoや♪Aos Nossos Filhosなど、のちにイヴァンの名曲と呼ばれる曲が入っています。ジャケットのイメージと中身のイメージが一致しないのでもったいない気もします。アルバムとしての完成度はかなり高いと思います。


Love Dabce
 Love Dance / Ivan Lins
 
ラブダンス / イヴァン・リンス

89年にアメリカ進出を果 たしたイヴァンの記念すべきアルバム。アルバムタイトルになっている「Love Dance」という曲は、今も多くのミュージシャンが歌っています。個人的には♪Even You and Iと♪Evolutionの悲愁感がたまりません。


20anos
 20anos / Ivan Lins

活動歴20周年を記念したイヴァン・リンスのライブアルバム。1991年にリリース。
全曲イヴァンの名曲ばかり。
イヴァンの才能を世に知らしめた恩人エリス・レジーナのナンバーと、やはりそのエリスに見い出されたジョアン・ボスコの曲、そしてイヴァンの曲をつなぐとういうメドレーもあります。
 このライブ盤はお客さんの反応が凄い! イヴァンと一緒に歌いまくり! 楽しさが伝わってきます。イヴァンも白熱するオーディエンスに触発されたか、とても気持ちよさそうに歌ってます。


Awa Yio
 Awa Yio / Ivan Lins
 
アウア・イオ(魂の讃歌)
 / イヴァン・リンス

ブラジル人、イヴァン・リンスのアメリカでの人気もすっかり定着して来た93年のアルバム。アメリカ進出第一段となったアルバム「Love Dance」は、母国語のポルトガル語でなく英語のみで歌ったイヴァンも、このアルバムではポルトガル語の曲も入れています。ポルトガル語で歌われる曲の方がやはりイヴァンらしいです。ラストに収められている♪Leva E Traz (Elis)♪は、イヴァンを見い出した故エリス・レジーナに捧げられたもの。メロディーといい歌詞の内容といい、素晴らしいできばえ。中期イヴァンの名曲の一つだと思います。


Anjo De mim

 Anjo De Mim/ Ivan Lins
 アンジョ・ジ・ミン / イヴァン・リンス

95年に出されたアルバム。この頃のイヴァンの集大成的なアルバムだと思います。アルバム名にもなっている♪Anjo De Mimはロマンティック・メロディーメーカーと呼ばれるイヴァンの真骨頂とでもいうべき曲です。壮大なストリングスにイヴァン・メロディ独特の郷愁感。聴き返すほどに胸に迫ってくるものがあります。ちなみに曲名は「私の天使」という意味です。ほか、バラエティに富んだオリジナル曲に加え、カエターノ・ヴェローゾの曲♪Desde Que O Samba E Samba(サンバがサンバであった時)♪などもカヴァー。全編かなりいいいです。これだけの質の高い作品、なぜか日本盤が出てません。輸入盤でしか入手できず、徐々に入手困難になりつつあるよう。


ライブ・イン・キューバ
 Live in Cuba
  / Ivan Lins, Chucho Valdes & Irakere

 ライブ イン キューバ / イヴァン・リンス,チューチョ・ヴァルデス&イラケレ

キューバのラテンジャズピアニスト、チューチョ・ヴァルデスと、彼が率いるグループ、イラケレ。その彼らが96年、ブラジルからイヴァン・リンスを招いてジョイント。イヴァンの楽曲と歌が全面 に押し出された印象のライブです。収録されている♪ILUMINADOS♪という曲は、作曲者のイヴァンをはじめ数多くのミュージシャン がカバーしてきたことで多くのテイクが存在します。 そのなかでもこのアルバムのものがぼくの中ではベスト1です。イヴァンの歌に絡むチェロの音が切なくて、感動的です。


Viva Noel1 Viva Noel2 Viva Noel3
Viva noel 1 / Ivan Lins
ビバ ノエル 1 / イヴァン・リンス
Viva noel 2 / Ivan Lins
ビバ ノエル 2 / イヴァン・リンス
(+1 mini arbum)  

かつてブラジルにはノエル・ホーザという伝説的な音楽家がいました。酒場と音楽を愛し奔放な生活を送ったそうで、 わずか26歳で逝ってしまった。その短い生涯 に200曲もの曲を作り、それらの曲は今も歌いつがれています。
 このアルバムはイヴァン・リンスがそのノエル・ホ−ザに捧げたトリュビートアルバム。97年発表。
とても贅沢な内容です。編成もゲストも豪華。それでいて朴訥としたノエルの楽曲の世界を損なわずクオリティーの高いできに仕上げているのは凄いです。
 初回は2枚買うと5曲収められたボーナスCDが1枚ついてきた。3枚のアルバムで 全40曲。ノエルの残した曲の1/5を取り上げています。また、イヴァンが自身のレーベルから連作で出したアルバムでもあることから、イヴァンのノエルへの思い入れの強さがうかがえます。全曲捨て曲無し!
 
その後このトリュビートアルバムのなかかから選曲されたうえ一枚のCDになって再販されましたが、やはりオリジナルのこの3枚のアルバムで聴くのが良いです。


Acariocando
 Acariocando / Ivan Lins
 
アカリオカンド / イヴァン・リンス

2006年発。イヴァンがサンバに真っ向から取り組んだ作品。イヴァンらしいどこか不協和なコード感覚。都会的な洗練されたサンバといった感じ。イヴァン、歳をとったなあ、なんてジャケット写 真を見てしみじみ思ったのでした。


南風の唄
 南風の唄 /小畑和彦

小畑さんのギターが大好きです。優しくてナチュラルで。このアルバムはお風呂に入るとき、防水のCDレコーダーにのこのアルバムを入れて聴いてます。心地よくて、体の芯からリラックスできます。


Bringing it together
 Bringing it together
  /Stephane Grappelli & Toots Thielemans

  ブリンギング イット トゥギャザー
 / ステファン・グラッペリ&トゥーツ・シールマンス

ジャズ・バイオリンの第一人者ステファン・グラッペリとハーモニカ奏者の重鎮トゥーツ・シールマンスが共演。夢のようなアルバムです。成熟した二人だからこそ出せる音です。いつもの食卓に流すと、あら不思議! いつもと同じ料理が格別 においしく感じられちゃいます。そんな幸せな音楽がギュギュッと詰まってるんです。


ブラジル・プロジェクト1 ブラジル・プロジェクト2  
The Brasil Project, Vol.1 / Toots Thielemans
ブラジル プロジェクト 1 / トゥーツ・シールマンス
The Brasil Project, Vol.2 / Toots Thielemans
ブラジル プロジェクト 2 / トゥーツ・シールマンス

ハーモニカ奏者として名高いトゥーツ・シールマンスがブラジルのミュージシャンたちと競演。
ほとんどの曲はブラジルのミュージシャンたちの曲で、作曲者であるミュージシャン自身が参加しているからかなり贅沢。イヴァン・リンス、カエターノ・ヴェローゾ、ジルベルト・ジル、ジャバン、ジョアン・ボスコ等々、ブラジル音楽ファン垂涎のラインアップ。参加しているミュージシャンのトゥーツへの敬愛ぶり
がひしひしと伝わってきます。それでいて大御所トゥーツに飲まれることなく、アーティストとしての互いの「うまみ」を出し合って、贅沢かつ絶妙な味わいに仕上がっているから素晴らしいです。トゥーツのハーモニカの音色とブラジルの楽曲。絶妙に調和して胸の奥深くに迫ってきます。
 
vol.1とvol.2ともにほぼ同じ布陣。こんな凄い面 々で構成されて、しかもまとまりのある音。奇蹟のようなアルバム!!! こんなゴージャスなアルバムはトゥーツだから実現できたのだと思います、本当に。


Seven Days

 Seven Days / Beleza
 
セブンデイズ / ベレーザ

アメリカを拠点に活動するベレーザ。96年にリリースされたこのアルバムは70年代っぽい感じの音が詰まってます。ジャケット写 真のマシュマロチェアといい、現代においても色褪せない古き良き時代のエッセンスを音にしたという感じなのでしょうか。スペイン人の血をひいている彼女、どこかアメリカ的でないウエット感を帯びた発音とヴォイスです。♪Till The End Of Time♪と♪Tu Me Haces Falta (Spanish)♪の気だるい感じのベレーザの歌声、いやおうなく引き込まれます。


ブラジリアン・サウンド
 Brasilian Sound / Les Masques
 
ブラジリアンサウンド / レス・マスケシュ

フランス人の男女混成コーラス“レス・マスケシュ”によるブラジルサウンド。1969年作。フランス人ならではの洒落たコーラスにブラジルテイストのリズムは、今聴いても新鮮です(個人主義のフランスでコーラス・グループって考えてみると不思議な感じがするな…)。ボッサが好きな人はもちろん、ジェーン・バーキンや、フランス・ギャルなどが好きな人にもオススメです。ちなみにこれはCDによる再販ものですが、それ以前、コレクターの間ではレコードがかなりの高値で取引きされていたそう。 こうした音源が手をのばしやすい価格で手に入れられるのはうれしい!


ボッサ・イン・イタリー
 Bossa In Italy / Various Artists

イタリア人によるブラジル音楽といった内容。イタリア映画に使われたトラックを集めたコンピレーション・アルバムのようです。今では貴重な音源も多く収録されています。映画「シネマストーリー」のテーマ曲でも知られるエンニオ・モリコーネ(Ennio Morricone)の曲も収められています。個人的にはピエロ・ピッチオーニ(Piero Piccioni)の曲がどれもお気に入り。そして本アルバムのベスト1はピッチオーニによる♪Brazilian Hearthache♪ なんとなく日本の“ちんどん屋”を思わせるようなにぎやかなサンバ。けれどそこに流れるメロディーとハーモニーはどこか切なくて、聴くたびに胸に迫ってきます。この曲に出会えて幸せです!!
 アルバムジャケットは見ての通り、とてもいい(笑)。 ジャケ裏もCDのディスクにも女性のヌード。いやらしくはなく、美しくかっこ良いです。 すべてにおいて完成度が高いアルバム!


エンジェルズ・セレナーデ
 Angel's Serenade / Jeff Linsky
 
エンジェルズ・セレナーデ / ジェフ・リンスキー

ジェフ・リンスキーは日本ではあまり馴染みが無いようで、それがとてもとても残念ですが、かなりのツワモノです。  レキント・ギターという通常のクラシックギターより5度高いチューニングのギター(ボディもクラシックギターよりひとまわり小さい)を流麗に弾きこなす。その演奏には思わずため息が出てしまいます。ジャズ・ギターの大御所 ジョ−・パスに師事していたという経歴もあり、テクニックはお墨つき。
 オリジナル曲がほとんどで、数曲カバー曲が収録された本アルバム。オリジナル曲はどれもとてもいい! 曲に色気がある、けれどいやらしくない。躍動感がある、でも粗野な感じがしない。作曲能力も素晴らしいです。
 これはボサノヴァ・ギターの名盤と言っても過言ではありません。けれど、この人はブラジル人ではないので、カテゴリーとしてはジャズ・ギターに分類されがち。昨今のブラジル音楽ブームで、日本でもブラジルのミュージシャンとその楽曲が広く知られるようになっただけに、ブラジル音楽好きの人々にこうした良質なアルバムが知られないのはもったいない。ブラジル音楽特有のハーモニー、リズム、ガットギターの音。そういうものが好きな人にはたまらないアルバムだと思う。楽しくて、どこかせつなくもあり、みぞおちあたりにキュッとくる感じ。とても幸せをかんじる1枚です。94年に出たらしいですが、10年以上経った今聴いても、まったく古びていないその音。まさに歳を取らない音楽。  ちなみにジェフ・リンスキーは〈コンコード〉というレーベルから数多くアルバムを発表していますが、恐らくは本アルバムはその中でも1番に挙げられる出来かと思います。
 現在は中古でしか手に入らないようで、その数も少ないよう。ぼくも入手に際してはけっこう苦労しまして、はるばるアメリカから中古版を取り寄せました(ケースがこなごなでした(;-_-) )。良質なだけに再評価されるべきアルバムかと…。再販が強く望まれます。


Ao Vivo
 Ao Vivo / Yamandu Costa
  アオ・ヴィーヴォ / ヤマンドゥ・コスタ

びっくり! 7弦ギターを縦横無尽の弾き倒すそのテクニック。 まだ二十代というブラジル人ギターリストのヤマンドゥ。2003年に発表されたこのアルバムはライブ盤なのですが、その圧倒的なテクニックに「すごいなあ」とひたすらため息です。ギターのヤマンドゥの他にベースとドラムのトリオ編成。この三人の息の合いかたも絶妙です。♪Vou Deitar E Rolaなどのスタンダード曲もヤマンドゥにかかるとまったく違う曲のようにきこえます。
  ハイレベルなテクニックに特有の緊迫感と、若さ溢れる躍動感が絶妙のバランスを保っていて、クオリティーの高いライブアルバムに仕上がっています。ボーナストラックで動画も入っていて、動くヤマンドゥの姿も見ることができます
。風貌はなんとなく画家ラファエロの描く天使にも似ているような気がするのですが・・・。 ま、演奏も風貌も“神懸かり”ってことで。


Acoustic Quartet
 Acoustic Quartet / Romane
 
アコースティック カルテット / ロマーヌ

ジプシージャズギターの旗手ロマーヌ(ジャケット写 真左から2番目)がカルテットで出したアルバム。ギターがヤヨ・ラインハルトとファント・ラインハルト、そしてベースにパスカル・ベルヌという面 々との演奏でロマーヌがソロを取る。キレのあるリズムギターに乗ってロマーヌのギターが歌う。♪Smile For Youという曲が特に好きだけど、どの曲も歯切れが良くて心地よさばつぐんです!


アニタ・オデイ
 Anita O'day Sings The Winners
  / Anita O'day

 
アニタ・オデイ・シングズ・ザ・ヴィーナス / アニタ・オデイ

女性ジャズヴォーカリスト、アニタ・オデイが歌うジャズのスタンダードナンバー。
デューク・エリントン、マイルス・デイヴィス、スタン・ゲッツなどの有名なナンバーを歌う。
全編スウィング感溢れる演奏です。 古き良き時代のジャズという感じがします。


レベル42
 A Physical Presence / LEVEL42
 
フィジカル・プレゼンス / レベル42

イギリスのグループLevel42。80年代、“ブリティッシュ・ファンク”“ジャズ・ファンク”などという呼称でジャンルわけされていました。グループの看板ともいえるベーシストのマーク・キングの尋常ではない高速チョッパー・ベース(スラップベース)のソロを含め、その奔放なベースプレイを堪能できる80年代前半頃のライブ版。かなり熱いです。ギラギラしてます。その神業的な早いベースだけでも一聴の価値あり。
 
と、どうしても派手な奏法に耳を奪われがちだけど、マークは作曲能力にも長けてます。しかもメインヴォ−カリストでもあるところが凄い。かのポール・マッカートニ−をはじめ、8beats系ではベースを演奏しながら歌う人はたくさんいたけれど、16beatsでこれだけ細かい16符の符割りで、しかもぴったり合わせて歌えるのってこの人が最初ではないでしょうか。見た目「野蛮人っぽい」ですが、実はかなり繊細な人という気がします。Level42はこの当時はマニアックなグループで、一部のマニアックな人々に熱狂的に支持されていた感じでした。その後アメリカ進出してからpop路線に移行しましたが、やはりこの頃の良い意味での「マイナー」さがいいです。


ラス・バレンバーグ
 Cowboy Calypso / Russ Barenberg
 カウボーイ・カリプソ / ラス・バレンバーグ

ラス・バレンバーグのスイング感溢れるアコースティック・ギターサウンドが堪能できる一枚です。♪Stringsong♪最高です。ヴァイオリンやギターなど弦楽器が絶妙に絡みあい気持ち良いハーモニーを聴かせてくれます。我が家では夫婦そろって口笛でハモってしまう曲です。


アントニオ・カルロス・ジョビン
 Tom Antonio Carlos Jobim

ボサノヴァ好きには今さら説明は不要のアントニオ・カルロス・ジョビン。
ブラジル初のレーベルとされる“エレンコ・レーベル”から出された初期のアルバム2枚に4曲をプラスした
全28曲の作品集。 もともとクラシックの影響を受けていたというジョビン。このアルバムを聴くとなるほど納得できます。ボサノヴァの黎明期に作られたこのアルバムには、サンバやジャズよりもクラシックの匂いがします。 1曲1曲にドラマがあり、聴き終えたあとに映画を観たあとのような不思議な余韻を残します。


Ideias
 Ideias / Eumir Deodato
 イデイアス(着想点)/ エウミール・デオダート

ブラジル音楽界の鬼才であるデオダートが1964年に発表したセカンドアルバムの再販CDです。
デオダートはピアニストでありキーボーディストであり、作曲家でもあります。その
才能は早くから注目の的で、ブラジル音楽シーンに登場するや“第二のアントニオ・カルロス・ジョビン”と呼ばれるほどでした。フュージョン音楽の原形を作った存在でもあり、ブラジルのみならずアメリカの音楽シーンでも活躍しました。
  ところで余談ですが、フュージョン(Fusion)というジャンルは“融合”という意味を持つ宿命か、実験的な要素の多いジャンルでした。そのせいか、フュージョンというくくりで世に現れたミュージシャンや
楽曲の多くは実験性が強いゆえに完成されていないものが多く、今となっては使い捨て音楽として消費されたような印象です。結果 、「フュージョン」という言葉を死語あつかいする向きもある現在の有りようもうなづけなくはありません。しかし、フュージョンの礎を作ったデオダートの音楽は例外的存在だと思います。
 このアルバムはデオダートが「フュージョンする前」のアルバム(笑)ですが、彼の知性と品性、そして心の豊かさを感じる音がぎっしりです。ちなみにぼくはこのアルバムの5曲目に収録されているオリジナル♪悲しみなんて存在しない♪をラジオで聴いたときからデオダートが好きになりました。


Look Around
 Look Around / Sergio Mendes & Brasil'66
 
恋のおもかげ〜ルック・アラウンド / セルジオメンデス&ブラジル'66

セルジオメンデス&ブラジル’66は、ピアニストのセルジオ・メンデスのピアノをフューチャーしつつ、洒落たコーラスを聴かせるグループ。ブラジル出身の彼らは早くからアメリカのマーケットを意識してただけあって、母国ブラジルの音楽を土台にしつつもアメリカのテイストも積極的に取り入れていました。。1968年リリースのこの サードアルバムにもその柔軟さがよくでていて、ブラジル音楽だけでなく、バート・バカラックの曲などもカヴァーしたりしつつ、全編ポップなサウンドに仕上げてます。


シルビア・テリス
 Bossa Balanco Balada / Sylvia Telles
 
ボッサ・バランソ・バラーダ / シルヴィア・テリス

女性が歌うボサ・ノヴァは♪イパネマの娘♪を歌ったアストラッド・ジルベルトによって、世界に知られるところとなったとされています。けれど、アストラッド出現以前から、その土壌を作っていた一人にこのシルヴィア・テリスがいました。ボサノヴァの神様A.C.ジョビンの名曲♪ジンジ♪は彼女の愛称でもあることからも、シルヴィア・テリスの存在の大きさがうかがえます
 このアルバムはブラジルのエレンコレーベルから出されたもの。ボサ・ノヴァ黎明期の一枚。
 洗練される以前のボサ・ノヴァとでも言えばいいのか、時代を感じる大袈裟なアレンジの曲もあるのですが、逆に今はそれが新鮮に聴こえます。 シルヴィア・テリスは若くして交通事故で亡くなったそう。生きていたら、ボサ・ノヴァの女王の一人として活躍していたことでしょう。


ジプシー・スイング
 Note Manouche /Gypsy Swing From Alsace
  ノート・マヌーシュ /  ジプシー・スウィング・フロム・アルザス

アルザスとはフランスのアルザス地方のこと。かつてそこを行き過ぎるジプシーたちのなかにこの地に安住する人がいたそうな。その人々のことをマヌーシュと呼ぶそうだ。そして彼らがジャズやボサノヴァをはじめざまざまな音楽の要素を複雑に組み合わせて独自の音楽を築いたとライナーノートに書いてある。
 ふ〜ん、などとばくぜんと納得しつつ、世界地図を見てみました。フランスの端っこのほうにあるんですね、
アルザス地方って。北東部に位 置していて、ドイツと国境を接しています。なるほど、異なった文化の接する土地だからマヌーシュと呼ばれる人の生活や音楽の様式には多様性があるのかと妙に納得。
  このアルバム、たしかにそんな多様性が凝縮されているような内容です。ひらたく言えば「ヴァラエティーに富んだ」となるけれど、なんというか、日本酒でいうところの「どぶろく」のような音楽という感じを受けます。「どぶろく」とは白い「濁り酒」で、これを「こす」ことで透明の
「清酒」になるわけです。このアルバムはいわば、「こす」ことで殺菌や濾過をされないままのお酒、すなわちどぶろくのようなテイストがあるのです。
  ジプシージャズギターの凄腕チャボロ・シュミットと、盲目のアコーディオン奏者マルセル・ロフラーの切ない音が印象的なアルバム。夜更けに聴くとしんみりします。
独特の陶酔感があります。 ほんと不思議な酔いを味わえます。



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