Page 1 2 3 4 5 6

アナ・カラン
 Rio After Dark / Ana Caram
 
リオ アフター ダーク / アナ・カラン

アナ・カランはブラジルの実力派の歌手。弾き語りスタイルを得意とするだけあって、歌だけではなくギターのテクニックもかなりのもの。アマチュア時代、ギターを持ってボサノヴァの神様的存在であるアントニオ・カルロス・ジョビンの家におしかけ、演奏を聴いてもらったとか。演奏を聴いたジョビンはその才能をすぐに認めたといいます。彼女の弾き語りはどこかクールな感じがします。このアルバム、決して派手なところはなく、きわめてシンプルな編成。それだけにアナの実力がはっきりと実感できます。ゲストにジョビンを迎えるなどしているけど、アルバム全体のトーンは損なわず、まとまってます。夜更けに聴くとはまります。


サンフラワー・タイム
 Sunflower Time / Anna Caram
  サンフラワータイム / アンナ・カラン

現代のボサ・ノヴァの歌い手、Ana改めAnnaになったアンナ・カラン。なんでも姓名判断で名前を診てもらって「n」が一つ増えたほうが運気があがると言われたとか。ブラジル人にも改名ってあるんですね。このアルバムは名前共々心機一転した音楽性が伺えます。それまではトラディショナルで、シンプルな演奏スタイルでしたが、ここではブリティッシュ・サウンドを取り入れて、強いビートに乗って歌ってます。生まれ変わった彼女・その歌声もとっても力強いです!


Quarteto Em Cy
 Querelas do Brasil / Quarteto Em Cy
 
ケレーラス・ド・ブラジル / クアルテート・エン・シー

ブラジルの女性コーラスグループ、 クアルテート・エン・シー。4人のメンバーが織りなすハーモニーは本当に独特。ヨーロッパでもアメリカでもなく、やはりブラジルでしか育まれないハーモニーという気がします。エドゥ・ロボ、カエターノ・ヴェローゾなどブラジル屈指のメロディーメーカーの曲を取り上げているけれど、この4人にしか作り出せない世界があります。聴きかえすほどにクセになります。オリジナルは78年に発表されたアルバムです。


Quarteto Em Cy

 Vinicius Em Cy / Quarteto Em Cy
 
ヴィニシウス・エン・シー  / クアルテート・エン・シー

外交官であり詩人のヴィニシウス・ジ・モラエスの作品を中心に、アントニオ・カルロス・ジョビン、カルロス・リラなどビッグ・ネームをゲストに迎えた豪華アルバム。ハーモニーもさることながら、リズムの切れが際だっている印象です。


ジョアン・ボスコ
 O melhor de Joan Bosco / Joan Bosco

ブラジルはミナス地方出身のジョアン・ボスコの発するエネルギーは凄いものがあります。日本に来日した時、運良く、その姿と演奏を観ることができました。ギター1本で登場したボスコ。演奏を始めるや、凄まじいばかりのグルーヴ感で場内を圧倒しました。躍動するギター、緩急のある歌声。ギターと歌だけで、これだけグルーヴを出すことができる人って、ほんとこの人しかいないのでは? と思ったものです。 このアルバムはベストですが、そんなボスコの特性が随所に出ていていいです。曲はどれも珠玉 のセレクト。おトクです。


ジョアン・ボスコ
 Na Onda Que Balanca / Joan Bosco
  ナ・オンダ・キ・バランサ / ジョアン・ボスコ

“ジャケ買い”したジョアン・ボスコのアルバム。音質がクリアで、録音もいかにもデジタルチックな印象を持ちました。録音技術に変化があっても、ボスコの存在感とグルーブ感は健在でした。


レンブランス
 Remembrance / 渡辺貞夫  
 
リメンブランス / 渡辺貞夫

渡辺貞夫さん。時代に関わらずいつ聴いても新鮮です。テクニカルな面 を感じさせずに高度なことをさらりとやってのける貫録と余裕のあるプレイ。楽曲をとても大切にするから難しい理論や演奏も自然と曲に溶け込んでしまう。音色に温度も感じる。とにかく奥深いのです。
ニューヨーク録音の本アルバムはガチガチのジャズでありながら、時々しかジャズを聴かないぼくにも聴きやすいです。スタイリッシュでかっこ良く、ドラマがあります。お歳を召されてますます円熟する音。素晴らしいです。こういうミュージシャンと同じ時代の空気を吸って生きられることを神様に感謝したくなります。


ヴィアジャンド
 Viajando / 渡辺貞夫
 
ヴィアジャンド / 渡辺貞夫

ブラジル音楽をベースにした心地よいアルバムです。このアルバムに限らずだけど、貞夫さんの出す音って、どうしてこうも「まろやか」で「絶妙」なのでしょう? 耳になじむ音だなあ。聴いていると、自然と肩の力が抜けて、なんだか心があたたかいもので満ちてくるのです。このアルバムの♪On Sunny Day♪は毎日聴いてるといってもいいくらい大好きです。♪Little Waltz For M♪の優しい音色とそれを包む柔らかなハーモニーは、ほんと泣けてきます。


ウェス・モンゴメリー
 The Incredible Jazz Guitar
  / Wes Montgomery

  インクレディブル・ジャズ・ギター / ウェス・モンゴメリー

一曲目♪Airgin♪はジャズギターのスタンダード。オクターブ奏法を世に知らしめた曲でもある。突進していくような勢いを感じる曲で、仕事の追い込み時にでもかけようものなら、超人的パワーを発揮しそう。ちなみにAirginという曲名はナイジェリアの綴りを逆さにしたものだそうな。


ジョアン・ジルベルト
 Joao /Joao Gilberto
  ジョアン / ジョアン・ジルベルト

ブラジル音楽は“Saudade”(郷愁)を感じる音楽と言われます。 初めて聴くはずなのに、どこか懐かしいような気分にさせられる。ブラジル音楽はそんな不思議な空気を持っています。 そんな強烈なサウダージを感じさせるのがジョアン・ジルベルト。 A.Cジョビンとともにボサノヴァ創始者の一人。この人の音楽を聴いていると、ボサノヴァに感じるサウダージな感覚は曲の構造とか理屈とかではなく、この人の存在そのものなのだなあと感じます。


スプレンディド・ピッチオーニ
 Splendido Il Piccioni! / Piero Piccioni
 
スプレンディド・ピッチオーニ!/ ピエロ・ピッチオーニ

イタリア映画音楽を語るうえで欠かすことのできないピッチオーニ。そのピッチオーニの曲をボサ・ノヴァを中心に集めたのがこのアルバム。本場ブラジルとは微妙に味わいの違うボサ・ノヴァ。大人の色気と茶目っ気たっぷりでとても心地よいアルバムです。ピッチオーニの音楽家としてのキャリアは長く、作品も数多いのですが、今ではそのほとんどが入手が困難。それだけに、このCDのような作品集が改めてリリースされるのはとても嬉しい。


ザ・パネル・ドクター

 Il Medico Della Mutua
     - Il Prof. Dott. Guido Tersill
 / Piero Piccioni

 
“ザ・パネル・ドクター”“続ザ・パネル・ドクター”/ ピエロ・ピッチオーニ

イタリアのコメディ映画のサントラ。行進曲風の1曲目から始まるピッチオーニの世界。この人はすごい人だなあ。まじめにふざけてるようなというか、派手な曲ってひとつ間違うと下品になりがちだけど、この人は決して下品にならない。むしろ気品を感じさせる。そんなことができる奥の深い音楽家です。


ジェネラル・プロテスト/ピッチオーニ

 

 Contestazione Generale / Piero Piccioni
 
ジェネラル・プロテスト / ピエロ・ピッチオーニ

 

イタリアのコメディ映画「ジェネラル・プロテスト」のサントラ。ボッサあり、タンゴあり、ジャズありとバラエティーに富んだ内容。ピッチオーニはラウンジ系音楽ファンにも根強い人気がありますが、このアルバムはラウンジ好きにはたまらない内容ではないかなあ。リラックスできます。


ザ・プロフィット/アルマンド・トロヴァヨーリ
 Il Profeta / Armando Travaioli
  ザ・プロフィット / アルマンド・トロヴァヨーリ

アルマンド・トロヴァヨーリは、イタリアの映画音楽界に数多くの曲を残した人。個人的印象としてエロティックなテーマがベースになった映画が多い気がする。そのせいか、音楽もどこかアダルトな色気のようなものを感じます。いやらしさではなく大人の洒落っけのようなものを感じる音楽。友達が部屋に遊びにきたときやホームパーティーみたいな場面 に合いそう。


metti una bossa cene 1 metti una bossa cene 2
Metti Una Bossa A Cena 1
 / Various Artists

メッティ・ウナ・ボッサ・ア・セナ1
Metti Una Bossa A Cena 2
 / Various Artists

メッティ・ウナ・ボッサ・ア・セナ2

イタリア映画に使われた音楽を集めたアルバム。全編アダルトな感じの音色。それぞれのアルバムに1曲ずつ収められているGiancarlo Gazzaniの曲は、どちらもどこか寂しげなピアノの旋律が印象的。そのメロディーを、情感いっぱいのストリングスの音が波のように押し寄せて包み込む。対して抑えめに刻まれるドラムのリムショットのリズム。ううっ! 胸にぐっときます。好きです。


Rare Brazil 3
 RARE BRAZIL 3 / Various Artists

96年頃に発売されたブラジル音楽のオムニバス版。ジャケ買い(笑)。エウミール・デオダートから始まる一曲目からクイーカというパーカッションでメロディを歌わせる最後のバート・バカラックのカヴァーまで、内容は濃いです。サンバやボサノヴァだけではないブラジル音楽の裾野の広さがよくわかる一枚。


Cotton / 神保彰
 Cotton / 神保彰
  コットン/ 神保彰

超絶技巧のドラムテクニックで今や世界中で人気を博す神保彰。コンポーザーとしての才能もすてきです!二十代に発表したこのアルバムは、ロスアンジェルスでの録音。コーラスグループ、L.Aヴォイセスのヴォーカルを全面 に押し出してます。シンプルで自然な音楽。長く聴けるアルバムです。


アカツキの詩/スキマスイッチ
 アカツキの詩/スキマスイッチ

良い曲だな〜。歌詞もメロディも優しくて、曲を盛り上げるストリングスのアレンジも素敵です! 自然と耳に入ってくる感じ。スキマスイッチの飾らない音楽が好きです。 これは初回限定版のマキシシングルCD。特典としてDVDがついてます。全編アニメーションのPVですが、内容がまた曲にマッチしていて良かったです。


東京ブラス☆スタイル

 Ani-Jazz 1st Note / 東京ブラス☆スタイル
 アニジャズ ファーストノート / 東京ブラススタイル

 

メンバーが全員女性のブラスバンド“東京ブラス・スタイル”。  みんな若い。でも音楽的素養がある人達の集まりのようで、演奏はしっかりしてる。このアルバムは1stで、全曲アニメ・ソングのカバー。とはいえ、「アニソンカバーもの」にありがちな、軽佻浮薄な作りにはなっていない。サウンドに勢いがあって、でもってリズムに切れがある。洗練されたアレンジ! とにかくカッコいい。 ♪鉄腕アトム♪ がこんなにカッコいい曲だとは思ったことなかった。  それと、♪ルパン三世♪を取り上げているのも好感持てました。ルパンものは過去たくさんの人が取り上げ、様々なアレンジがなされてきて、すでにカッコ良いものはたくさんある。それだけに、あえて手垢のつきまくったこの曲に果 敢にチャレンジしたところに感動。彼女達のルパンもかなりカッコいい。


ボノボノ
 Flores / Bono Bono
 
フローリス / ボノボノ

日本人によるボッサアルバム。なんと曲は♪真赤な大陽♪木綿のハンカチーフ♪あの素晴らしい愛をもう一度♪などなど、日本のポップスをボサノヴァに仕立てたもの。歌詞はすべてポルトガル語。それを日本の女性ボサノヴァ歌手の実力者たちが歌います。かなり完成度の高いアルバムで、安心して聴けます。曲によっては、原曲よりむしろこのましい仕上がりになっているものもたくさんありました。同じ素材も料理の仕方でこんなに変わるものなのですね。


サル・サルバドール
 Sal Salvador/ Sal Salvador
  サル・サルバドール / サル・サルバドール

ジャズギターリストのサルバドール。満面 笑顔の 写真 がジャケットに使われているこのアルバム。その表情と同じく、音もとても人なつっこそうなやわらかさを感じさせます。この表情そのままの性格の人なんだろうなあと微笑ましい気持ちになります。難しいことは抜き、楽しくハッピーに行こう!って感じのアルバム。♪Boo Boo Be Doopの軽快な演奏は必聴です。


ナナン/小野リサ
 nana / 小野リサ
  ナナン / 小野リサ

初めてこの人の存在を知った時、世はバブル経済に沸いている頃(水面 下では陰りが見え始めてはいたけれど)。世の中が景気の良さとともに軽薄になっていくような風潮を肌で感じてる時に小野リサさんの存在はかなり新鮮でした。聖母のような存在だと勝手に想っておりました。何度聴き返しても飽きることがありません。


ミニーナ/小野リサ
 menina / 小野リサ
  ミニーナ / 小野リサ

ジャケットは夏っぽいけれど、季節を問わずに聴けます。朝の目覚めに夕暮れに、このアルバムはいつ聴いても心地よいです!


Bossa Nova/ニコ・ゴメス
 Bossa Nova / Nico Gomez & His Orchestra
  ボサノヴァ / ニコ・ゴメス

「ボサノヴァ」というタイトルに惹かれて手にした一枚。ボサノヴァは、ジャンル分けでラテン音楽に分類されることがありますが、厳密には「ブラジル音楽」というくくりになります。ブラジルの国内ではポルトガル語とスペイン語の領域があり、ポルトガル語領域で生まれた音楽をブラジル音楽、スペイン語圏で生まれた音楽をラテン音楽と区別 するそう。ボサノヴァはポルトガル語領域から生まれたのでブラジル音楽と解釈されるというわけです。でも、たまにそのへんが混合されてスパニッシュなテイストのボサノヴァなどもあります。で、なにが言いたいかというと、このアルバムってそんな感じでおもしろいですってことなんです。


オセアーノ/セルジオ・メンデス
 Oceano / Sergio Mendes
  オセアーノ / セルジオ・メンデス

セルジオ・メンデスが90年代に出したアルバム。1曲目のオリジナル♪Rio de Janeiro♪を初めて聴いたときは、曲の展開の心地よさに鳥肌立ちました。ツボです。ほかにも盟友イヴァン・リンスの曲を取り上げた♪Anjo de mimも素晴らしい。


mint jams/casiopea
 Mint Jams / Casiopea
  ミントジャムス / カシオペア

82年作のライブアルバム。ライブとは思えないほど、クオリティーの高い演奏を繰り広げてくれています。
 野呂一生(g)、向谷実(kb) 、桜井哲夫(b)、神保彰(dr)の4人の演奏は息もぴったり。そして4人のメンバーだけで、これだけのサウンドが出るというのは今聴いても驚きます!(ライブ音源をスタジオで多少の加工を加えてはいるものの) 当時二十代の彼等。ずいぶんと達者な人達です。
 アルバムタイトルのMint Jamsはメンバー全員のイニシャルから構成されているというアナグラム。歌詞の無い音楽はそれまでマイナーなものであったけど、カシオペアはそうした既成の概念を打ち破ったグループでした。革命的な一枚!


バート・バカラック
 Music from Butchi Cassidy And Sundance Kid
 / Burt Bacharach

  映画〈明日に向かって撃て!〉サントラ

バカラックの曲♪雨にぬ れても♪は永遠の名曲だなあ。サウンドトラックの良いところって、同じ曲をアレンジを変えて楽しませてくれるところ。このアルバムに収められてる♪雨にぬ れても♪のアレンジ違いはどれも楽しい。
 
ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードもこの時代輝いてたなあ。


ミスター・アーサー
 ARTHUR
  / Christopher Cross,Burt Bacharach,etc
.
 
映画〈ミスター・アーサー〉サントラ
  / クリストファー・クロス、バート・バカラック他

これもバカラック・メロディーの代表作の一つではなかろうか。高校生の頃に聴いてたけど、時々引っ張り出して聴きたくなる一枚。クリストファー・クロスが歌うテーマ曲は、今聴いても美しい曲です。映画自体は見てないんだけど。


Patrick Saussois              Saussois</font>
 Le Chemin Des Forains
  / Patrick Saussois & Alma Sinti

ジプシージャズギターの代名詞といえば、今は亡きジャンゴ・ラインハルト。 彼を越える人はいまだ出ていないと言われますが、現代の弾き手にも良い人がたくさんいます。 名手として挙げられる人は何人かいるけれど、そのなかで気になるのがPatrick Saussois(パトリック・ソソワ)。  左利きであるから弾く姿も印象深いということもあるけど、他のどの弾き手よりもジプシーっぽい印象があるんです。このアルバムで聴かれる曲もメランコリックありノホホン系ありと、どこかつかみ所がないようなとこが、そんな風な印象を抱かせるのでしょう。でもテクニックはさすが。なんとも気になるギター弾きです。 個人的には14曲目に入っている“Skyliner”がお気に入り。


チャボロ・シュミット
 Miri Familia / Tchavolo Schmitt
 
ミリ ファミリア / チャボロ・シュミット

シュミットは現代のジプシージャズギターリストの代表格でしょう。ジャズのスタンダード曲♪Just one of those thingsでのシュミットのすさまじいスイング感とバカうまなテクニックにはびびりました。演奏を終えたあとのシュミットとほかのメンバーの笑い声や咳きこむ声などが入っていて、録音中の雰囲気もよく伝わってきます。



Page 1 2 3 4 5 6

home